『学び合い』の考え方は,いろいろなものを”見える化”させています。一人も見捨てない理念の可視化,ミッションの可視化,評価の可視化,学習状況の可視化,困っている人の可視化,思考過程の可視化そして同僚性育成過程の可視化です。”見える化”させることによって,その空間にいるその集団にいる人にとって,その活動の保証された時間内において,誰一人として分からない,知らなかったということがないような工夫を施しているのです。
換言すれば,『学び合い』の考え方というのは,授業において,普通なら分からないままあるいは知らないまま終わってしまうものないしは一部の人にしか分からない,知らないことを,誰一人として分からない,知らなかったということがないようにしていると言えます。
ですから,『学び合い』の考え方を使った授業では,普段なら分からなかったり知らなかったりするものが,誰一人として分からない,知らない人がいないのです。それが学びに向かう力をつけ,人間性を豊かにし,思考力・判断力・表現力を高め,知識及び技能を修得させて,学力を保証することになります。