信濃の国からこんにちは

三崎隆です。私たちは『学び合い』(二重括弧の学び合い)の考え方を大切にしています。

自分の言葉でアウトプット

 めったに使うことはなくなりましたが,それでも年に数回はファックスを使うことがあります。机の脇に備え付けられています。

 しかし,ファックスを送る時や受け取るときは,その都度「さて,どうやってやるんだったっけ?」となってしまいます。そのため,ファックス機の脇にはいわゆる”トリセツ”を常備してあります。それをめくりながら,ファックスを見たり取扱説明書を見たりしながら四苦八苦します。ファックスの使い方を理解していない証拠です。

 つまり,分かっていないのです。

 取扱説明書があるからなんとかなるかなあと思っているところに問題があるのでしょう。換言すれば,取扱説明書がなくなれば対応できなくなる状況です。分かったつもりになっているだけのことでしかないのです。

 これを学校現場の教科等の授業に当てはめて考えれば,子どもたちにとっては毎単位時間の授業では,先生がいるからとか教科書があるからとかきれいに板書をうつしたノートがあるからとかとなっている状況に相当します。教科書やノートがなければ四苦八苦する状況であり分かったつもりで終わってしまっている状況なのです。

 それを脱却するためには,まず第一に本当に分かったと自分で判断できるまで何度でも誰かに聞くことです。その場で。本当に分かったと自分で判断できるようになるためには,入力された情報を自分の言葉でアウトプットできるかどうかを規準に持つことです。

 『学び合い』の考え方はそれを子どもたちに語ります。

 それが『学び合い』の考え方です。