信濃の国からこんにちは

三崎隆です。私たちは『学び合い』(二重括弧の学び合い)の考え方を大切にしています。

始まり

 『学び合い』の考え方の入り口は,相手の能力を認めることです。学校教育の場合には子どもたちということになります。能力があることを認めたならば,その力が随所に発揮できることを信じて任せることです。何度も繰り返していることなのですが,実は教師にとってこれがなかなかハードルの高いことなのです。話を聞いていただくと,うんうんとまで頷かないまでも理解してもらえたと思うのですが,「でも,基礎的なこと基本的なことは教師が教えないとだめでしょう」と返されます。生まれた乳児が言語を聞いて言葉を覚え,はいはいから立ち上がり歩き出すまで誰からに教わったからできるようになったものでしょうか。本能と言われるまでもなく,我々ホモサピエンスに生来身に付いている素晴らしい特徴であると言えます。教師の考える基礎的なこと基本的なことであったとしても,子どもたちにはそれを修得できる能力を持っています。時間はかかるかも知れませんが誰一人としてできない子どもたちはいないはずです。それを信じるところから,『学び合い』の考え方は始まります。