「休校で悔しい思いがあった」と卒業生に言われると胸が痛みます。
教室に貼られた卒業までのカウント・ダウンの数字とともにクラスメイトに綴ったメッセージを十分に心に刻む時間を持てないまま,いきなり式典を迎えたのですから,その無念さはよく分かります。全国に誇る歌声を有する学校ならばこそ,卒業式が簡略されて最後に披露できるはずであった合唱がなくなれば尚更であろうと思います。
申し訳ない思いで一杯ですが,全員が元気に笑顔で集まってくれたことが何より嬉しいことです。
彼らの素晴らしさは数えきれませんが,「悔やんでばかりいても仕方がないので前を向こうと思う」と実に建設的で,これからを見据えて気持ちを切り替えるところです。見習わなければなりません。どんな逆境に陥っても前を向いて立ち向かう,卒業生から教えてもらった数々のことの一つ。
18日ぶりに登校した学校でのいきなりの式典にもかかわらず,ものの見事に立派にやり遂げるのですから,逆境だからこそ前を向く彼らには頭が下がります。
子どもたちから学ぶことができたことに感謝の言葉しか見つかりません。卒業生のみなさんの輝かしい未来に幸多からんことを祈ります。