信濃の国からこんにちは

三崎隆です。私たちは『学び合い』(二重括弧の学び合い)の考え方を大切にしています。

日本人学校での『学び合い』

 私はかつて,海外の日本人学校から要請があって『学び合い』ライブ出前授業をするために渡航した経験があります。そのときは現地の日本人学校で『学び合い』ライブ出前授業はしましたが,なかなか難しかった記憶が残っています。それだけに,日本の子どもたちを対象にしているとは言え,その国の文化の中で生活しているだけに,海外でのその地での『学び合い』実践は,考え方を伝えることに困難を伴うことを痛感しています。余程の本気がなければ,継続することは至難の業と言っても過言ではありません。
 このたび,日本一の『学び合い』学校を創り上げた学校で校長を定年退職され,再雇用の学校を日本一の『学び合い』学校にされて再度定年退職されたのち,今度は海外に活動の場を移されて,海を渡って教鞭を執るという新たな試みに挑戦されている方からメールが届きました。この方の敬服するところは,退職後に海外に活動の場を移されて教鞭を執って『学び合い』をするという新たな挑戦をされること自体誰にもまねできることではないほど身震いするほどの凄さなのですが,それに留まらず,きっちり成果を出しておられることです。志の高さとチェレンジ精神と実行力に感涙し,敬意を表しています。日本で勤めておられた学校近隣の学校におじゃますると,今でも必ず,この方の話題になるほど,その地域ではこの方のご尽力によって『学び合い』の考え方が共有されています。貢献度の高さが思い知らされます。
 現地から届いたメールの内容を拝読すると,この1年間,日々,『学び合い』の考え方で取り組んできたとのことです。全く勝手の違う海外の学校ですから心折れることもあったと勝手に推測するのですけれども,そのような中でも継続されてこられて,この3学期には子どもたちと一人も見捨てない理念を共有できたという見事な成果を上げられたそうです。子どもたちと考え方を共有でき,保護者のみなさまにも理解してもらえたとのことです。もう思わず感涙しました。素晴らしい実績を上げられたなあと感服しています。
 この方の高い志,チャレンジ精神と不断の実行力は我々の手本になっています。お力添えをいただきながら,世界の子どもたちが一人でも多く幸せになってほしいなあと願ってやみません。