かつて,信州大学教育学部附属松本中学校の生徒のみなさまが,学校の近くにある浅間温泉の活性化に向けて総合的な学習の時間を通じて自分たちにできる活動について考え判断し行動していたときがあります。そのときに,理科の授業で温泉の素を理科準備室にある薬品を使って調合して創りだしたことがあって,彼らからプレゼントされた,そのいわゆる温泉の素はいまでも大切に保管しています。
温泉とは,環境省の定義(https://www.env.go.jp/nature/onsen/point/)によれば,「温泉は、昭和23年に制定された「温泉法」により、地中からゆう出する温水、鉱水及び水蒸気その他のガス(炭化水素を主成分とする天然ガスを除く。)で、表1の温度又は物質を有するものと定義されています。」とされています。
表1に依ると,一つの要素である温度は,「1.温度(温泉源から採取されるときの温度) 摂氏25度以上」となっています。摂氏25度以上あれば,温泉と言えそうです。しかしながら,25度でも加温しなければ温泉というよりも,冷泉というほどの冷たさを感じてとても入っていることは難しいように思われます。水風呂もありますから,一概にそのように言えるものではないかもしれませんが。私は42度くらいが嬉しいです。
もう一つの要素である物質については,19の物質が示されています。表には「2.物質(以下に掲げるもののうち、いずれか一つ)」とありますので,その中から1つでも含有されていれば,温泉と言えることになります。中には,ラドン(Rn)(20(百億分の1キュリー単位)以上)とラジウム塩(Raとして)(1億分の1mg以上)とありますので,療養としての効き目が期待されていることでしょう。
寒くなってくると,温泉に行ってみたいと思うから不思議です。日本の文化の一つです。