信濃の国からこんにちは

三崎隆です。私たちは『学び合い』(二重括弧の学び合い)の考え方を大切にしています。

どの立場でとらえるのか

 同じ現象をどのようなバイアスをかけてとらえるかによって評価が異なってくるのはよく知られていることです。授業で言わせてもらえれば,教え手の立場に立ってバイアスをかけてとらえるか,学び手の立場に立ってバイアスをかけて捉えるかによって,その授業の評価は全く異なってくるからです。授業について言わせてもらえるながら,学び手の立場に立ってバイアスをかけてほしいものです。教師の仕事をしていると,それがなかなか難しいことですなのですが。
 教え手の立場に立って良かれと思って採用した行為であったとしても,それは学び手の立場に立って見ると真逆の行為として捉えられることがあります。一方で,教え手の立場に立って見るとどう考えても悪しきことであろうと思われても,学び手の立場に立って考えてみると案外良かれと思われることもあります。学び手の立場に立ったときにどのような視界が見えているのかについて議論する場と機会がなければ,教え手の良かれと思う一方的な捉えしか採用されないのでときとして困ることになってしまいます。さまざまな立場で議論できる環境が整っていることを望みます。