GIGAスクール事業が始まって,現在は全国の各学校にタブレットが一人1台の時代となりました。入学時に,自分のタブレットがあって卒業までそれを持ち上がっていきます。自分の履歴が蓄積され,電子ポートフォリオとしての機能も果たしていて充実した学びが保証できるようです。これからの時代を生きる子どもたちに相応しい教育の一つであると言えます。
一人1台のタブレットが導入されている学校教育において,『学び合い』はどのようにしたらよいのでしょうか,という質問をよく受けます。タブレットが導入されたからと言って,一人も見捨てない考え方が必要なくなるわけではないので,『学び合い』の考え方を大切にして,子どもたち全員で共有して取り組んでいくことが重要でありかつ大切であるという考え方には全く変わりありません。
先日,Google Classroomを使った授業実践を参観する機会がありました。見事な授業でした。それは,当該システムを使いながら,子どもたちが自由に分からないことをタブレット上で出し合いながら学びを深めている様態を見て取れたことに依ります。そこではまさに一人も見捨てられていない環境構成が配慮されていることを感じることができました。
一つの方法ではないかと感じます。面と向かって,分からないんだけど教えてくれない?と言えない子どもたちにとっては,魔法の箱ではないかと思ってしまいます。誰にでもどんなことでも分からないことをいつでも聞くことができるのですから,素晴らしいことです。さらに,だれからでもアプローチしてもらえる環境が整っているのですし,何もタブレット上だけでのかかわりでなくても,タブレット上からのメッセージがあったらすぐに駆け寄っていってフェイス・トウ・フェイスで語り合ってもOKなのです。
タブレットを使おうが使うまいが,一人も見捨てないことさえ根幹に据えていさえすれば,GIGAスクール時代に素晴らしい教育が子どもたちの学びをサポートしてあげることができます。