信濃の国からこんにちは

三崎隆です。私たちは『学び合い』(二重括弧の学び合い)の考え方を大切にしています。

「代案を示すこと」

 2007年10月29日に「代案を示すこと」のタイトルで,「教育研究においては,否定は素人でもできるが,実行可能な代案を出せるもののみが専門家である」を書きました。その後,何度も書き続けてきたことです。
 何か課題にぶつかったときに,その人がどのような対応を取るかによってその人の専門性と指導性が問われます。それはダメだ,そんなことしても良くならない,これまでそんなことしたことないからやっても仕方がない,などと否定されることがあります。リスク管理する上では重要かつ大切なことです。確かに貴重な示唆ですが,そこからはその課題を解決するにはどうしたらよいのかの議論が見えてきません。
 一方で,そんなときにはこうしたらどうだろう,こんなことができる,こうしてやってみたらどうだろう,となんとかしようとしているのか,改善を図るために何かヒントとなるものと模索している議論が沸き起こることがあります。具体的な自分たちの実践に基づいた今後への提言となります。論理性と納得できる根拠が整っているのであるならば,やってみようかと心動かされます。
 課題に直面しているときと言うのは,誰しも困っている,悩んでいる,何か糸口を見つけたいともがいている,そんな状況です。実行可能な代案を示すことのできる実践を積み重ねていくことによって,より良い方向が見えてくるのではないでしょうか。