信濃の国からこんにちは

三崎隆です。私たちは『学び合い』(二重括弧の学び合い)の考え方を大切にしています。

人間の目の凄さ

 人間の目は凄い能力を持っています。右の端から左の端まで180度に近い角度の物体が視野に入ります。もちろん,その物体までの正確な距離感をもつためには頭をそちらの方に向けて正面から見ることによって,右目と左目の見る角度が日尿に違うことで距離を知ることになります。しかしながら,自分の周りにどのようなものがあってどのような動きをしているのかを右目と左目の見える範囲でほぼ180度近くの範囲で知ることができるのです。
 これは,モニターに映し出された映像からは無理です。モニターに映し出された映像で同じことをしようと思ったら映像を映し出しているカメラに余程の広角レンズを装着するか,カメラのレンズを右に左に振らなければ同じ範囲を見ることはできません。その意味で,対面でわいわいがやがやのコミュニケーションができる環境というのがどれだけ素晴らしいことなのかが分かります。
 対面であれば,マンツーマンで対話していたとしても,その周りの状況は約180度に渡って見えています。まあ,見えているというよりも視野に入っています。特に動くものを含めた変化のあるものは。その変化を見過ごすことさえなければ,そこから学ぶこともあるはずです。モニターではそうはいきません。すぐに死角ができてしまいます。カメラを動かしている瞬間に,もうその物体が次の動きを始めてしまったら,肝心なものを見逃すかもしれません。
 たとえ,パーテーションで区切られていたとしてもそれが透明でさえあれば,音声はつたわりますからわいわいがやがやとコミュニケーションを図ろうとするときには有り難いことです。首を動かしたとしても,目は瞬時に焦点を合わせてくれるので,その意味でも目の凄さが分かります。普段,何気なく過ごしている毎日の中で,私たちの目はなくてはならない器官の一つです。