信濃の国からこんにちは

三崎隆です。私たちは『学び合い』(二重括弧の学び合い)の考え方を大切にしています。

自分のゲート・キーパーを見つける

 勉強というのは学ぶことであると,会話分析が教えてくれています。学び上手になると理解が進みますが,単に誰から教えてもらえれば学んでいることに直結するかというとどうもそうではないようです。教えてくれている相手が自分のゲート・キーパーでないと教えてもらっていても学んでいることに直結しないのです。
 学ぶと言うことは,ほかの子どもたちが何気なく聞き逃したり見逃したりしてしまう発話や行動あるいは文章の中からも,自らのゲート・キーパーとなるものを見つけることのようです。目標達成に必要な情報を取捨選択して,その中から自分の持っている頭の中のネットワークと重要無人に結びつけて理解している過程があると言われます。
 ですから,同じことを言われてもある人にとっては学びになりますが,別の人にとっては学びには結びつかない不思議な現象が起きます。一方で,ある人にとっては聞き逃すようなことでも別の人にとっては学びに直結することもあります。学びは,いかに自分のゲート・キーパーを見つけることができるのかにかかっていると言えます。