2つ叱って3つ褒めと言われます,褒めるときにはその褒め方もなかなか難しいところがあります。褒める対象が存在すると言うことはその一方で褒めることができない対象が存在すると言うことです。褒める対象とともに褒めることができない対象に対しても何かしらのフォローが必須です。
以前,学校現場で学年主任をしていたときに,毎日学年通信を出していたことがあります。そのときには,学年の子どもたちの良いところを毎日一つでも見つけてそのことを書き綴っていました。あるとき,あることである子どもたちを褒めて学年通信を発行したところ,褒められなかった子どもたちの保護者から,発行した日の夜中に私の自宅に電話が入り,その保護者の方の子どもたちもがんばっているのになぜうちの子どもたちは褒められなかったのかというクレームを受けたことがあります。
すべての子どもたちを様々な機会を通じて彼らの良さを取り上げて褒めていたつもりであったのですが,そのときにはその方にとっては頑張っている自分の子どもたちも評価してほしいという願いが伝わってきたものです。
褒めると言うことは,その一方に褒めないということが存在していることが明白であることを肝に銘じたいものです。