信濃の国からこんにちは

三崎隆です。私たちは『学び合い』(二重括弧の学び合い)の考え方を大切にしています。

助け合う(2010年2月19日再掲)

 その人がそれまでにどのように育ってきたかが,これからどのようなポリシーで生きていこうとするのか,生きていくことができるのかに影響を与えるものなのではないかと考えます。昨年のN小の2年生の子どもたちの『学び合い』の考え方をすぐに享受して授業を展開する様子を見るに付け,そのように思います。自分が互いに助け合って生活することを当たり前のように目の当たりにして育ってきたら,自分も困っている人がいたら助けてあげようとするでしょう。どの人が困っている人でどの人が困っていない人かは本質的な見極めはできるようになるでしょう。
 自分が本当に困って助けを求めた経験を持っている人は,周りに本当に困って助けを求めている人に出会ったら,自然に助けてあげようと思うようになるでしょう。過去に困った経験のない人は助けてあげようなどとは思ったとしても,なかなかできないでしょう。学習者の思考や判断が行動に結びついていかない割合が高いことは,いろいろな事例で実証されているからです。本当に困ってしまって「誰か助けて!」と言う経験を持っていない人に対して,みんなで助け合っていくことが素晴らしいことで大切なことであることを理解してもらうことは難しいことです。
 子どもたちに対しては,少なくともみんなで助け合っていくことの素晴らしさと大切さを経験できるような活動をさせてあげたいと願うものです。