信濃の国からこんにちは

三崎隆です。私たちは『学び合い』(二重括弧の学び合い)の考え方を大切にしています。

なかなか伝わらない

 自分の考えていること,相手にしてほしいことを語り始めていると,相手になかなか自分の意図することが伝わらないことがあって何度も言い換えることがあります。どう言い換えたら,どう伝えたら,どうやったら相手に効率的に納得してもらえるように伝わるのか,と考えながら,言い換えを考えます。
 それも,同じ表現文脈で,別の相手には1回で伝わった(伝わったつもりになっているだけであったのかもしれませんが)のに対して,その相手には何回説明してもなかなか納得してもらえないことがあるから不思議です。あのときのあの相手も分からないのに分かったふりをしてくれていただけなのかなあと思いながら。反省しきりです。
 自分がはじめて聞くとしたら,どのように説明されたら分かりやすいのかをいつも考えながら説明に供しているつもりなのですが,なかなか伝わりません。伝わらなかった相手から質問してもらうとようやくなるほどその点が説明不足であったのかということをリフレクションする次第です。自動化を起こしているのです。
 おそらく,はじめてのことをいつも学んでいる小学校・中学校の児童生徒にとっても,毎日の授業の中で同じことが起こっているのではないかと思っています。自分の考えを友達に聞いてもらって,聞いてくれた友達から何か質問してもらってその質問に対して答える過程を通して,理解が促されていくのです。少なくとも,分かったつもりから本当に分かった域に達します。