信濃の国からこんにちは

三崎隆です。私たちは『学び合い』(二重括弧の学び合い)の考え方を大切にしています。

一緒に授業づくりする作業は楽しい

 自分の意図していることを相手に理解していることはなかなか難しいことです。どんな質問が来たとしても,それに対して相手に分かってもらえるような分かりやすい説明をしなければなりませんから,余程,自分自身がよく理解していないことには相手には説明することさえできません。
 それは,どのようなことにも当てはまることではないかと思います。卒業研究だけではなく,授業づくりでも同じことです。どのような授業をしたいのかを,知らない人に分かってもらうためには自分自身がよく分かっていないことには説明できません。質問されたときにしどろもどろになってしまったらだめなことはお分かりいただけることと思います。
 よく知っている誰かが側にいてくれて,自分が分からなくなったらその人に代わりに答えてもらうことができれば良いのですが,そのようなことは授業づくりに関しては当てはまりません。自分が授業をするのですから。
 授業づくりに関して,相談に乗ることがありますが,一緒に授業づくりを進めていきます。その授業について答えるのは,私ではなく,授業をするその人なのですから,その人が答えられるようにならない限り,授業はできません。一緒に授業づくりを進めるとは言っても授業を実際にするのはその人ですから。
 だからこそ,必ず聞き返します。「どうですか?すっきりしました(納得できました)か?」と。「(初めての人から質問されたら,)一人で説明できますか?」と。「こう聞かれたら,反論できますか?」と。それは実は,『学び合い』の考え方なのですが,一緒に授業づくりをしているあなたは分かっていますか?授業における子どもたちの学びも,実は同じことなんです。
 一緒に授業づくりする作業は時間がかかって大変な道のりですが,充実した楽しい時間を過ごすことができます。