信濃の国からこんにちは

三崎隆です。私たちは『学び合い』(二重括弧の学び合い)の考え方を大切にしています。

試験を終えた学生の皆さんの様子

 先日,私たちのコースで行われている認定試験の再試験を行いました。2年生の認定試験にもう一度挑戦するみなさんと3年生の認定試験にもう一度挑戦するみなさんです。今日の話題は,その認定試験の内容ではなく,その試験を終えた学生の皆さんの様子についてです。以前から何度も話題にしていますが,対象となる学生の皆さんは全く異なるので,話題としては同じですが,その話題の主は全く別人です。
 試験が終わると彼らの取る所作は,決まっています。終わったら答案を提出し,そのあとです。机の上に残っている消しゴムのかすを右手で机の端に寄せて,それを左手で受けます。何度も何度も寄せて,消しゴムのかすがひとかけらも残らないように入念にその作業を繰り返します。一人,二人,三人,...その所作を取らない学生の皆さんがいない状況です。いったい,誰がどうやって教えたのか不思議で仕方がありません。少なくとも私たち教員がそうしなさいと指導したことはありません。
 この所作は,何回も話題にするように,何年も何年も続いています。不思議です。左手で消しゴムのかすをしっかり握りしめたまま,出口に向かい,出口から出る前にくるっとこちらを向いて,ぺこっと頭を下げます。「ありがとうございました」という所作なのでしょう。これも,一人,二人,三人,...その所作を取らない学生の皆さんがいない状況です。いったい,誰がどうやって教えたのか不思議で仕方がありません。少なくとも私たち教員がそうしなさいと指導したことはありません。
 彼らの所作をじっと見ながら,自らの所作をリフレクションしています。彼らから学ぶことが多くあります。