信濃の国からこんにちは

三崎隆です。私たちは『学び合い』(二重括弧の学び合い)の考え方を大切にしています。

専門学部のみなさんのCST

 本学では理数系教員(コア・サイエンス・ティーチャー:CST)養成拠点構築事業(以下,CST事業)を長野県教育委員会と連携協力しながら推進しています。このCST事業は教育学部だけではなく,専門学部(理学部,農学部,工学部,繊維学部)とともに進めています。したがって,教育学部の学生のみなさんだけでなく,専門学部の学生のみなさんも受講して学校現場のリーダーとして活躍できる理科教員を目指しています。いずれも卒業に必要な単位以外の単位を取っているから素晴らしいことです。
 先日,その専門学部の学生のみなさんが初級CST認定試験を受けたという教職支援センターのニューズ・レターが手元に届きました。
 それを読んでいると,専門学部の学生のみなさんが一生懸命取り組んでいる様子を知ることができます。受講されたみなさんの感想から拾ってみると,緊張して言葉が震えてうまく口が回らなくなったり研究授業の時より緊張したり,緊張感がひしひしと伝わってきます。その中で,審査員をされた長野県教育委員会の方から「その活動の必要性は?」とか「その授業を考えた理由は?」とか,目的に関われる質問を受けたと書かれているところに目がとまりました。
 授業をするときには,なぜこの授業をするのかなぜこの観察,実験をしなければならないのかなどはあまり考えることはありません。教科書に載っているのでそれをやるのは当たり前のことのようになっているように思われます。良く考えてみると,授業実践の大事なことはなぜその授業なのかなぜその観察,実験なのかを子どもたちと共有するところから始めなければならないのではないかなあと思うところです。一度立ち止まって考えてみてもらえると嬉しいです。
 授業実践を何回も積み重ねる機会のないであろう専門学部の学生のみなさんの奮闘努力を讃え,これからのますますの活躍に心からエールを送ります。