信濃の国からこんにちは

三崎隆です。私たちは『学び合い』(二重括弧の学び合い)の考え方を大切にしています。

偶然に→意識して→意識せずに

 偶然にできてしまうことがあることについて書いたことがあります(https://ob1989.hatenablog.com/archive/2020/02/21)。もう一度同じことに挑戦して同じようにできるようになるためには,なぜできたのかその過程を記録に残しておいてその記録に基づいて2回目に挑戦することです,と書きました。私はそのようにして,2回目に確実にできるように工夫しています。
 学校現場の授業でも,偶然に「みんなでみんなができ」てしまうことがあります。それが偶然なのか必然なのかは,子どもたちには分かりません。おそらく,教師にも分かっていないと思います。
 もし偶然にできてしまったのであったとしたら,2回目はそれを意識してできるようになれば,その意識したことが偶然を避ける最良の手立てであると言えます。トライ・アンド・エラーは起こすでしょうが,何回かのトライ・アンド・エラーののちに,その意識したことが間違いなく「みんなでみんなができる」ために必要なことであることが証明できます。
 それを意識せずともできるようになるともっと良いです。それが良い意味での自動化です。つまり,プロになったという証になります。『学び合い』の考え方のプロになったら,”先生,じゃまじゃま”と言ってくれるような集団になることでしょう。かつて,そのような集団を1回だけ群馬県で見たことがあります。
 したがって,①偶然にできてしまう→②意識したらできるようになる→③意識せずに(無意識のうちに)できるようになる,という段階を踏みながら,『学び合い』の考え方の享受が昇華していくのです。