信濃の国からこんにちは

三崎隆です。私たちは『学び合い』(二重括弧の学び合い)の考え方を大切にしています。

見通しを持つことの大切さ

 学ぶ側が見通しを持つことは大切です。それは,『学び合い』の考え方だから言われることではなく,昔から,昔というのは私が小学生のころからつまり60年前から,私が小学生のころに言われていたと言うことは日本の学校教育においてもっと以前から言われ続けてきていることであることが分かります。
 私が小学生であったことは夏休みなどの長期の休みになる前には必ず,夏休みの過ごし方と称して,予定を立てさせられました。夏休みの過ごし方について見通しを持たせるためです。また,私が中学生になると,夏休みなどの長期休業中はもちろんですが,定期テスト前になると定期テストに向けてどのように何を勉強,復習していくのかについて予定表を作らされました。定期テスト当日までの見通しを自分自身に持たせるためです。
 大学のシラバスもその一貫でしょう。当該科目を受講する見通しを,希望する学生に持たせるためです。現在では事細かく指示が出されますが,それらも見通しを持って学ばせるためです。同じように,1単位時間の授業の流れも見通しを持たせます。私は,今日のミッションとして受講生のみなさまに対して見通しを示します。時間を添えて。学ぶ側の彼らは,今日の授業はこのような流れで行くのか,ゴールはあそこか,と見通しを持つことができます。見通しを持つことはとても大切です。
 『学び合い』の考え方は,それを示します。あなたは,小学校45分,中学校50分の1単位時間の中で,あるいは数単位時間ないしは数十単位時間で構成される単元の中で,学ぶ児童生徒に対して,見通して持たせられるように示していますか?