出前授業は平成19年に始めましたが,それを始めるきっかけとなったのは,「先生にも授業ができますか?」という現場の先生からの一言でした。つまり,偉そうなことを言っているようですが,あなたは自分で授業をしてその偉そうなことを実証できるんですか?できるもんなら,やってみてください,という問い合わせであったと解釈しています。
2016年2月20日に「名医」というブログを書いたことがありますが(2007年6月30日にも紹介しました),自ら主張することを実際に実行してみせて効果を出している人というのは限られるようです。自ら主張する,みなさまにお勧めする限りは,自ら実践して垂範して差し上げたいと思い,続けてきています。本年度の出前授業も,まだ続きます。少しでも全国のみなさまもご要望に応えることができるならば,それほど嬉しいことはありません。
===(ここから2016年2月20日のブログ再掲)
[『学び合い』教育学]名医について
以前に紹介したことがあります(http://manabiai.g.hatena.ne.jp/OB1989/20070630)。本学医学部の教員は,自らを研究者ではなく名医と認識していると聞きます。それだけ,医療の臨床の場で実績を積みクライアントと良好な関係の下で研究と治療とが密接に連携していることが常識となっていて譲れないこだわりを持っているものと推察されます。教育界で言えば,さしずめ,名教というところでしょうか。それでは教育界において名教と呼ばれる人達はどのようなポジションにいるのでしょうか。数学オリンピックとか科学オリンピックと称されるようなところで金メダルを取るような子どもたちを育てる人でしょうか,それともすべての人に一定程度の力を修得させられる人でしょうか。議論の分かれるところでしょう。世界を見渡せば,前者の国もあれば後者の国もあります。ともすると,前者にスポットが当たることが多いですが,後者も名教と言えるのではないでしょうか。
===(ここまで2016年2月20日のブログ再掲)