信濃の国からこんにちは

三崎隆です。私たちは『学び合い』(二重括弧の学び合い)の考え方を大切にしています。

小学校の理科の授業に

 小学校の理科は帰納的に授業を進めることが多くあります。一つ一つの事実を見つけてそれを集めて分かったことを洗い出してきまりを結論づける流れです。教科書を見ると,最初の疑問が書いてあります。当然のことながら,最後のまとめも書いてあります。一つ一つの事実を見つける前に,最後にまとめるべききまりが分かります。教科書を見れば分かります。
 みんなでみんなができるためには,それが必要であることを疑うことはありません。よく言われますが,45分でみんながきまりを発見することができるのでしょうか?観察の理論負荷性に依れば,理論によって観察が成り立つのです。
 理科人としてはちょっとひねってみたくなります。ひねってみたとしても何も変わらないことは重々承知の上で,ちょっとひねって演繹的に授業の流れを工夫してみます。もちろん,教科書に全部書いてあるのですが,それでも帰納的に進める流れと演繹的に進める流れではこどもたちへの印象がちょっとだけ異なるでしょうから,戸惑いも生じるのではないでしょうか。
 教科書の最後に書いてあることを,敢えて見せておいて,「どうして,そう言えるの?」と問うてみたいのです。