信濃の国からこんにちは

三崎隆です。私たちは『学び合い』(二重括弧の学び合い)の考え方を大切にしています。

作用・反作用の法則

 中学校の理科で,作用・反作用の法則を学びます。一直線上で反対向きの同じ大きさの力が働きます。ちなみに,釣り合っている2力も,一直線上で反対向きの同じ大きさの力が働きます。前者と後者の違いは,前者が異なる物体に働くものであり,後者は同じ物体に働くものです。中学校で勉強します。中学校の生徒のみなさんにとっては,これは釣り合っている2力ですか?それとも作用・反作用の2力ですか?と問われるのと困ってしまいます。異なる物体に働いているのか,同じ物体に働いているのかを迷うからです。
 話を作用・反作用の法則に戻します。ある物体Aが別の物体Bに力を及ぼしたとき,作用の力が働きます。別の物体Bは一直線上で反対向きに同じ大きさの力を,ある物体Aに返します。それが反作用の力です。力を及ぼしたときには,必ず及ぼされた物体が及ぼした物体に対して,一直線上で反対向きの同じ大きさの力を返します。
 仮に,ある物体Aが比較的柔らかい物質から成っている物体で,別の物体Bがとても固い物質から成り立っている物体であったとします。作用に対する反作用は,同じ大きさであるはずなのに,とんでもない大きさのような感覚で力を返してきます。比較的柔らかい物体はこなごなにならないまでもへこんだり傷ついたりします。同じ大きさであるはずなのに,別の物体Bは何もなかったかのように過去も今も近未来も存在しています。痛かったです。今も痛いです。同じ大きさのはずなのに,固い別の物体Bから返された反作用の力がとても甚大であったような錯覚に陥ります。