信濃の国からこんにちは

三崎隆です。私たちは『学び合い』(二重括弧の学び合い)の考え方を大切にしています。

どちらを優先するのか

 みなさまご存じの通り,鶏が先か卵が先かという議論がしばしばなされることあります。議論は尽きませんが,それはその方なりのあるいはそのときどきの場合によって異なるものであるからなのかもしれません。それと似たようなことが,我々研究者に起こることがあります。学会発表です。学会での発表の場は毎年複数回あって,数多くの教育研究の成果を披露する機会として位置づけられています。学会における発表の機会は全国大会を筆頭に,各支部支部大会レベルの発表会もありますが,開催される時期はおおかた決まっています。例年の開催時期から判断することができるので,あの学会の全国大会は夏の時期とかこの支部の大会は秋のじきとか,という具合です。
 学会発表の場があるから,発表できるように準備を進めるのか,成果が上がったので発表に臨むのか,どちらの場合もあるでしょう。ある意味においては,冒頭のようなケースが生じることが往々にしてあります。いわゆる発表が先か,成果が先かです。発表の機会があるので,これまでの教育研究成果をその時点までまとめることもできますし,万人に納得してもらえるような成果が得られたので発表に臨む場合もあるからです。どちらを優先するのかはそれぞれでしょうが,見通しを立てて計画的に進めようとすることに鑑みると,学会に参加するからには何かしらの成果を持って臨みたいと思うところです。