信濃の国からこんにちは

三崎隆です。私たちは『学び合い』(二重括弧の学び合い)の考え方を大切にしています。

世界で一つだけの

 教育研究はオリジナリティが求められます。それは,研究者だけではなく,博士課程,修士課程はもちろんのこと,学部の卒業研究においても同じことです。世界で一つだけの教育研究でなければなりません。先人が行ったことと同じことをやったり先人が出した成果と同じ結果を出したりしても,それは追試がなされているだけなので,オリジナルな教育研究とは成り得ません。
 ですから,何が課題となっていて,何が成されていないことなのかを調べて,誰もやっていないことまだ行われていないことに挑戦し続けていかなければならないのが,研究です。ただ,興味があるからとか自分がやってみたいからとかだけでは,それがオリジナルなものでなければ先行研究をなぞっているだけになってしまいます。教育に限らず,研究は世界に一つだけのものを追究し続けています。

 

学習者はどう思っていますか

 学会で教育研究の成果を発表する機会があると,必ずと言って良いほど質問されることは,「児童生徒はどのように思っていますか?」とか「子どもたちは,あなたのやっっていることを知っているのですか?」です。自分がやっていることが教育効果を生み出すことは,自分はよく知っています。だからこそ,敢えて実験群まで設定して試みるわけです。しかしながら,自分が教育効果があると信じて止まないことはあくまでも仮説の域を脱していないので,教育研究しているときには子どもたちに語ることは稀です。
 でも,一番重要で大切なことは,子どもたち自身がどうとらえ,どのように判断し,どのように評価していてその後どのように行動しようとするかなのではないでしょうか。『学び合い』の考え方の場合には,子どもたちに事前に伝えます。けれども,STEAM教育の場合にはなかなかそこまでの教育研究はなされていないので実情です。子どもたちとともに歩むときが来ていることを痛感しています。

 

ゼミ生の活躍は嬉しい

 ゼミ生が活躍していることを目にしたり耳にしたりすることは嬉しいことです。本人から直接連絡がなかったにしても,報道で知ったり学会発表や紀要等で知ったりすると,思わず頬が緩んでしまいます。忙しいのに丁寧に連絡をくれたりすると言葉に言い表せないくらいです。自分のことよりも嬉しいので,何度も何度も記事を読んだり論文を読んだりしてしまいます。挙げ句の果てには,周りの方々にそれとなく勧めたり。どこにいてもどんなときでもどんなことであっても,ゼミ生の活躍は嬉しいです。いつまでも応援しています。

 

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オリエンテーション

 昨日から,本学で各学年のオリエンテーションが始まりました。圧巻は,新1年生のオリエンテーションです。建物入り口の受付を先頭にずらっとキャンパス内に列を作って並んでいます。その長さたるや,200m以上かとも思えるほどの長さに目を奪われます。きちんと2列縦隊に並んで乱れないところが,日本の文化の素晴らしいところだと感心します。最後に来た方もちゃんと一番後ろに並びます。凄いなあと思うところです。桜の開花とともに,キャンパス内も一気呵成に賑やかに花盛りです。

 

できない理由を探さない

 松下幸之助さんの言葉「できない理由を探さない」を座右の銘にされている方がおられます。私はできない理由は探さずに,できる理由を探します。それはごく当たり前のこととして毎日を過ごしています。できないことはたくさんありますが,できることもたくさんあります。どちらに着目するかはその方の考え方次第ですが,できない理由を探すよりもできる理由を探して,一歩でも前に進む方が有意義ですし,生産的です。そうは思いませんか?

 

令和6年度がスタート

 今日から,令和6年度が始まります.新しいみなさまをお迎えして新たな組織と新たな体制の下で,新しい業務と教育活動がスタートしていきます.心機一転,頑張りたいと思います.
 不思議なもので毎日の生活の中で,節目となるときというのはいつでも心改まりますし,意欲が高まりモチベーションも上がります.環境も一新しますから,その文脈に慣れるまでには時間がかかるのかもしれませんが,自分の良さを存分に発揮しながら,新しい文脈との折り合いを付けることができるように少しずつ歩みを進めていくことが大切です.あせらず,慌てず,落ち着いてゆっくりと.

 

感謝

 日本は4月から新しい年度が始まって3月に単位年度としての1年間が幕を閉じる文化です.今日は,その単位年度としての1年間の最後の勤務日です.1年間お世話になったみなさまがご退職されたりご栄転されたりして,御挨拶をいただきます.私の方こそ,さまざまなところでお世話になっていますから,感謝しています.本当にありがとうございました.4月からも新しい環境の下で,どうぞお体にご留意されまして,ますますのご活躍,ますますのご多幸を心より祈念しています.