信濃の国からこんにちは

三崎隆です。私たちは『学び合い』(二重括弧の学び合い)の考え方を大切にしています。

水の運搬の不思議

 水は体積や質量の比較対象にするときに基本としやすい物質です。1立方センチメートルあたり1gです。2Lのペットボトルであれば,2kgの重さになります。それを4~5本も両手に抱えて校舎の5階まで階段で上っていくと疲れます。5本となれば10kgにもなりますから,相当な体力を使います。地球の重力に逆らって,上に運ぶというのは大変な作業なのです。
 校舎の窓からは,校舎の屋上よりも高い樹木が数多く見えます。ご存じの通り,それらの樹木は根から水を吸い上げて,すみずみの葉に運びます。葉のすみずみまでも運ばれます。地球の重力に逆らって,です。生命体である限り,水がなければ生命の維持は困難ですから,常に,地球の重力に逆らって高いところまで水を運んでいるはずです。大木であればなおさらのこと,その作業は大変なはずです。
 いったい,どうやって運ぶのでしょうか?蒸散と毛管現象によるものであることは学びますが,それにしても不思議です。山頂に生息している樹木は,水の確保をどうやっているのか不思議に思えてきます。毎日何気なく目にしている身近なものであったとしても,考えれば考えるほど,自然の営みには畏敬の念を抱きます。