信濃の国からこんにちは

三崎隆です。私たちは『学び合い』(二重括弧の学び合い)の考え方を大切にしています。

カミキリムシの鳴き声

 我が家のベランダに,全長60から70mmのカミキリムシがやってきました。手でつかんで逃がしてあげたのですが,腹部を背中の方からつかんだ途端に鳴き出しました。ギコギコかガコガコかガアガアかギシギシか,そのような音に聞こえます。頭部を前後に激しく揺らしながら,離せと言わんばかりに鳴くのです。樹木のところに連れて行って手を離した途端に鳴き止みます。頭部を前後に揺らしながら鳴くと,その前後の動きが手から逃れようとする動きに連動していて,少しずつ手から抜け出していきます。生きる知恵なのでしょう。カミキリムシを手で直接つかむのも生まれて初めて,鳴き声を目の前で聞くのも生まれて初めて。貴重な体験でした。
 と思って書き終えたところ,次の日も我が家にカミキリムシがやってきました。全長60から70mmの前の日と違うカミキリムシです。また,手でつかんで自由な世界に戻してあげてきました。つかんだとたん,ギコギコかガコガコかガアガアかギシギシか,そのような描き声を発します。首を前後上下に激しく揺らしながら,離せ!とばかり3対の足のうち,真ん中の1対の足と長い触覚を私のつかんだ指先に押しつけながら。近くの樹木に離してあげると,安心したかのように鳴き止みます。わしづかみにして自由な世界に連れて行くのも,鳴き声を聞くのも,人生2回目の体験でした。我が家がカミキリムシに好かれたのかもしれません。