信濃の国からこんにちは

三崎隆です。私たちは『学び合い』(二重括弧の学び合い)の考え方を大切にしています。

日常的な授業です

 研究授業を参観に行くことがありますが,どの研究授業も指導の工夫が施されていて見応えがある上に,子どもたちも主体的でかつ対話的に深い学びをしている様態を見せてくれていて素晴らしいものです。中には,勤務校でも実践してみようと思う内容のものもたくさんあって有用的です。
 しかしながら,それらの研究授業はその当日のために何日も前から綿密な準備をしてきます。何年も前から準備している研究授業も知っています。子どもたちもその日のためにモチベーションを高めます。言わせてもらえれば,非日常的な授業の一つです。研究授業と言われる授業を毎日,毎単位時間実践できるでしょうか?私の経験からすれば,否です。研究授業というのは,その日のためだけのものです。
 『学び合い』の考え方は全く異なります。私のような『学び合い』ライブ出前授業は1回きりの授業ですが,通常の場合,毎日,毎単位時間,実践します。いわゆる非日常的な授業ではなく,ごく普通の日常的な授業なのです。カリキュラムを組み替えることもなく,教材をその日のために開発することもなく,指導者を招聘することもありません。特別な教具や教室を用意する必要もありません。
 いつものカリキュラムのまま,いつもの教科書を使って,いつもの教具と教室で自分一人で毎時間,継続して実践し続けることができます。それが『学び合い』の特徴であり,良さの一つです。