信濃の国からこんにちは

三崎隆です。私たちは『学び合い』(二重括弧の学び合い)の考え方を大切にしています。

どこで学ぶのでしょうか

 社会に出て仕事を始めてみると,いろいろな仕事は否が応でも自分で考えてやってみるようになります。上司の指示はあるでしょうが,1時間に何度も作業状況の確認に来て分刻みで指示を出すことなどありませんから,その都度自分で考えて対処して進めていくことになります。働き始めてみて経験を積んでくると分かります。
 最初から偶然にうまくいくこともあるでしょうが,まれです。上司に褒められても何がよかったのか何をどのようにしたからよかったのか次がないのが普通かもしれません。やってみてエラーを起こします。どうして期待値に届かなかったのかをまたその時点で考えます。あれこれやってみて,次にチャレンジします。同じ業務の積み重ねであったとしても,どうしたら効率よくできるのかを考えてやってみます。その繰り返しです。
 それはどこで教えてもらうのでしょうか。教えてもらうというよりもどこで学ぶのでしょうか。自分はどこで学んだのかなあと振り返ってみると,中学時代の部活動かなあとかテスト勉強かなあとか思います。少なくとも,授業の時ではありません。50年も前の部活動ですが,私たちの部は自分たちで考えて判断しやってみる部でした。それがだめならみんなで工夫してまた新たな挑戦をしてやってみる,そんな文化を持っていたから今から考えると不思議です。
 テスト勉強もやり方を自分で考えてやってみた覚えがあります。結果はすぐにでますから,だめなら別の方法に取り替えますし,よかったら何がよかったのかをリフレクションしていました。
 『学び合い』の考え方は,それを教科の毎単位時間の授業でやろうというものです。繰り返しやってみることを通して,自分で考えてやってみることの大切さと重要さを学んでいきます。