信濃の国からこんにちは

三崎隆です。私たちは『学び合い』(二重括弧の学び合い)の考え方を大切にしています。

言い換え

 普段何気なく浸かっている言葉が相手に伝わらず,言い換えることあります。

 たとえば,いつも何気なく普通のように使っている授業ですが,それって何?と聞かれたらなんと答えたらよいのでしょうか。ウィキペディアによれば,学校教育などにおいて教科・科目などの教育として行われるもののことであるとのことです。コトバンクによれば,教師が諸分野の知識, 技能を生徒に習得させるために行う活動とのことです。

 言い換えた方がかえって,それって何?になるのかもしれませんが,その意味では国語辞典というのは初めて聞く言葉であれば尚更のこと重宝します。

 学校現場のそれこそ,教科の授業の中でも子どもたちの間でそれが生じます。

 教師にとっては当たり前の言葉であっても,子どもたちにとっては初めて聞く言葉だけに,それって何?になることは多くあります。どの言葉が子どもたちにとってそれって何?に当たるのかを心配れる教師になりたいと思うところです。

 従来の一斉タイプの授業であれば(現在の新型コロナウイルス感染症の対策の一つとしてそれに戻りつつあるようですが),子どもたちがそのときにそれって何?と思ったとしてもリアル・タイムでだれかに聞くことはなかなか難しい環境が作られてしまっています。たとえ教師に質問することができたとしても,その子の本当に知りたい聞きたい分かりたいことに正対して回答が得られるかどうかは分かりません。

 『学び合い』の考え方に基づいた授業では,リアルタイムで誰にでも質問することができます。そのときに何が起きるかというと,質問された子が言い換えを始めます。実際にやってみると分かりますが,言い換えはなかなか難しいことで,言い換えの作業をすることを通して,自分が本当に理解していたのかどうかが分かりますし,自分が言い換えを通してなるほどそういうことだったのかという新たな境地に至ることもあります。言い換えはその子の(自分のとも言えますが)理解を促す上でとても重要で大切な作業なのです。

 『学び合い』の考え方はそれを大事にします。

 それが『学び合い』の考え方です。