信濃の国からこんにちは

三崎隆です。私たちは『学び合い』(二重括弧の学び合い)の考え方を大切にしています。

答えが分からない問題の答えを見つける作業

 答えが分からない問題の答えを見つける作業はなかなかやっかいです。大人でも,時間と労力を要します。学校現場では,答えが分かっている教師によって問題が設定され,答えを知らない子どもたちが答え探しをするのが一般的な授業の構図です。答えを知ってからそこにどうやって至るのかを考えながら答えまでのアプローチ探しの構図にはなかなかなりません。答えが分かっている教師にとっては,答えに辿り着くことは当たり前のこととしてとらえられています。教師用指導書に導き方が書いてあり,それを忠実に再現しているのですから,誰一人として答えに辿り着くことができないなどということは想定していないのが一般的です。しかしながら,その授業を受ける側にとっては,答えが分からないなかから探し出すことの難しさを痛感しているのです。昔,免許更新講習の時に,受講生つまり現職の先生方から,「(今日の最後の行われる試験について)どんな問題が出るのか教えてください」と事あるたびに言われたものです。

 

学校現場から届く嬉しい便り

 『学び合い』の考え方を大事にしています,というメールをいただくことがあります。素直に嬉しくなります。ついつい頬が緩み,一人でにやにやしてしまいます。そうか,大事にしてくれているんだなあ,と。学校現場で実践してくれているのかあ,とも。思いも寄らなかったところから,突然現状を聞くことになるだけにうれしさ倍増です。日々,子どもたちのために力を尽くしてくださっているみなさまが一人ではなくたくさんいるということを有り難く思います。ずっと応援し続けます。

連絡ありがとう

 私たちの研究室の修了生から『学び合い』公開授業のお誘いが来ました。突然であっただけに,とっても嬉しかったです。残念ながら通院のため,行くことはかないませんが知らせをもらうだけでもわくわくしてしまいます。連絡をくれた修了生は,バリバリの王道を実践する同志で,一切ぶれることがないところが切れ味の凄さとともに感服するところです。
 「先生,たまには普通の授業をしてくれませんか」とこの修了生の『学び合い』を受ける子どもたちに言わしめるのですから,何をかいわんやです。私に言わせてもらえれば,この修了生の『学び合い』を見ずして,軽々しく『学び合い』を語るな,と言いたい『学び合い』です。うちの研究室に,そんな修了生がいることを誇りに思います。覚えてくれていて連絡をくれて本当にありがとうございました。嬉しかったです。

 

血液は赤い

 人間の血液は体内で閉じている系なので,通常ならば体外に出てくることはありません。それだけに観察できる機会もありません。脾臓のはたらきに助けられています。通常ならば血液検査のときくらいしか巡り会うことはないのです。しかしながら,非常事態に陥ると直接観察することができる機会があります。にじむ程度ですとなかなかじっくり観察などできませんが,軽く止血しなければならないほどの非常事態になると慌てますが見ることはできます。血液が赤いことを実感します。観察できる機会が訪れないことを願うばかりです。

 

2年間の成果

 教職大学院で学ぶM2のみなさまが報告書のまとめを進めています。この時期になると,これまでの2年間で自ら取り組んできたことの価値を感じることができるようになり,成果として文字化していくことができるようになります。みなさま自身の奮闘努力の賜です。自分自身を客観的に見つけ直すこともできるようになり,どれだけの自己更新ができたのかを冷静に分析することができるようになってきます。客観性と冷静さが,これからの学校教育に対する自らの挑戦を改めて引き立ててくれることにつながります。2年間の成果は自分自身のものであり,子どもたちのものでもあります。日本の学校教育のより一層の充実に,ますます貢献してくれることを期待しています。

 

穏やかに過ごせる

 昨年末の24日に大雪となりましたが,ここ数週間は比較的穏やかな日が続いています。長野なので,朝晩は氷点下になりますし,日中の最高気温も10℃になることはありませんが,降雪がない分,穏やかであると感じます。雪が降らないと困る仕事もあることも雪国で暮らす人間としては十分に知っているつもりではありますが,やはり日常生活を送る上では穏やかな日々が有り難く感じます。地球の水循環の考え方に依れば,年間の降水量は一定しているのでこれからが降雪本番となるのでしょう。来週が大寒なので来週から2月にかけては毎年のことですが,雪の中です。それを超えると待ち遠しい春がやって来ます。穏やかに過ごすことのできる毎日を有り難く,感謝です。

 

目の前で演示実験

 小学校免許の取得を目指す学生のみなさまが理科の授業づくりに取り組んでいます。各グループが目の前で演示実験をすることが課せられているので,予備実験をした上で本番に臨んでくれています。自分たちで選んだ単元・単位時間とは言え,期待以上の成果を見せてくれていることが何より嬉しいことです。彼ら自身が意図してやっていることであるとしたら,間違いなく良い先生になれるはずです。彼らのやっていることがどれだけの価値を持つのかをオーサライズしてあげています。ああそうだったのか,と思ってもらえたらそれほど嬉しいことはありません。誰しも,できれば理科は避けて通れればそれに超したことがないと思っているのでしょうから,その大変さは推して知るべし,です。終わると,あちこちから「お疲れ様でしたあ」という安堵の声が響き渡ります。よくがんばったね,と心の中でつぶやきます。